周囲の理解と支援の大切さ
発達障害のひとは、見た目に特徴がある訳ではなく、「わがまま」、「やる気がない」、「努力が足りない」などと誤解されることがあります。
そのため、叱られたり、注意されたりすることが多くなり、自信をなくしたり、ありのままの自分を受け入れられなくなったりします。
その結果、少し頑張ればできることであっても、「どうせやってもできないから」と取り組めないため、持って生まれた能力を十分に発揮できないことがあります。
また、「みんなと同じ」であることを求められる日本の社会では、いわゆる「変わり者」として、人間関係につまずいたり、生きづらさを感じたりします。
生きづらく、ストレスの多い環境で生活することにより、いわゆる二次障害として、抑うつ症状、強迫症状などが現れることがあります。
発達障害の特性を持つことは悪いことだけはありません。
エジソン、アインシュタインといった偉人、Apple創業者のステーブ・ジョブス、Microsoft創業者のビル・ゲイツ、イーロン・マスクなども自閉スペクトラム症といわれています。
東京大学など有名大学の学生、医者にも、自閉スペクトラム症の特性を持つひとが多いようです。
他のひとがどうであれ、自分の関心があることを、頑なに、深く追求することは、優れた成果や業績を出す原動力にもなります。
関わる大人が、本人の特性を知って、理解することが大切です。
診断は、特性への理解が進み、適切な支援へつながりやすくなるきっかけとなります。
診断はゴールではありません。お子さんが自分らしく生きるための出発点であると考えます。